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鳥取を代表する夏の味覚、白イカ。 程よい弾力と強い甘みからくる食べ応えは他のイカとは別格で、活け造り・和え物・茹で・焼き・煮物・干物と何で食べても美味しいイカの王様です。 本題の「白イカ」の分類について、結論から言えばケンサキイカのことなのですが…イカの名前はとれる地域でバラバラなためとてもややこしいのです。 どういう事かというと「ケンサキイカ」の呼び名だけでも真イカ・ヤリイカ・アカイカ・スルメイカとそれぞれ別のイカの名前がついている地域があります。 鳥取の一部地域ではヤリイカの事をケンサキイカと呼び、そのため「白イカはケンサキイカですか?」と聞くと「違う」と言われることもあるのです。 もはや訳がわかりませんが魚介の名前にはよくある事で、あまり深く考えず「白イカっていう美味しいイカがある」とざっくり覚えていただくのがいいかもしれません。 鳥取東部近辺でも地域によって異なりますが 「白イカ=ケンサキイカ」 「ケンサキイカ(テナシイカ)=ヤリイカ」 「シマメイカ(真イカ)=スルメイカ」 「ソデイカ=アカイカ」 「スミイカ=甲イカ」 と呼び名がついています。 気になる方は自分の住んでいる地域の呼び名を調べてみてはいかがでしょうか。

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鳥取の夏と言えば岩ガキ! 鳥取県では生食されることが多く、山陰海岸の岩場で育つカキたちはミルクもたっぷりで濃厚な味わいと大きく育った身がとても魅力的。 ただ、一口に「岩ガキ」と言っても姿形もさまざまで実は味も違ってきます。 結論から言えば平たくて丸いカキがおすすめで、ここでは理由と見分け方を詳しく紹介します。 まず岩ガキを見分ける上でよく言われるのが「ツボガキ」と「ヒラガキ」です。 「ツボガキ」は厚く縦に伸びた貝殻が特徴で、一見すると大きく立派なカキに見えますがこれはたくさん集まっているカキに多い形なのです。 つまり付近の餌を獲りあったり自由に殻を広げれなかったりして殻が歪になったり、身が大きく育たなかったりします。 「ヒラガキ」は薄く平たい殻が特徴で綺麗に丸く広がったものほど良いとされます。 ツボガキとは反対にあまり密集せず育ったヒラガキは殻の形が美しく、一見すると平たくて身が入っていなさそうですが中には肉厚でミルクたっぷりの身が隠れています。 つまり殻が大きいからといって必ず中身が大きいとは限らないのです。 また、ツボガキとヒラガキは身の大きさやミルクの入りこそ変わりますが味に大きな違いはありません。 味は岩ガキの獲れる水深で大きく変わってきます。 水深の浅いカキは磯の香りが強く濃厚でどっしりした味わい。 水深の深いカキは磯の香りが無くさっぱりしていて癖のない味わいです。 餌となるプランクトンや水質の違いが主な理由で、どちらにも甲乙つけ難い魅力があります。 見分け方は殻の厚さと形、共生している生き物の違いです。 浅い水深のカキは殻が薄く角がたっていて、表面がミルフィーユ状に薄く折り重なったような見た目をしています。 対する深い水深のカキは殻が厚く角がとれたような丸い表面が特徴で、共生する生き物が多いのでところどころ小さな穴ができている事が多いです。 水深の深いカキ漁はボンベを付けて潜るため「ボンベガキ」とも呼ばれ、プレミアム夏輝「砂丘の誉」はボンベガキの特に大きいものだけが選ばれます。 また、ツボガキだから一概にダメという事でもなく取れる海域などによってツボガキでも良い身が入っており、水深の浅いカキも漁場によって味が変わり特定の漁場でとれる岩ガキは高値で取引されます。 最上級のものは写真右手の特大ヒラガキ。 最大サイズに近い大きさで、一般的な大きさのカキが小ぶりに見えるほど。 水深の深いボンベガキと比べると殻の薄さがわかりやすく、厚さは段違いに薄いですが中の身はほぼ同じ大きさかむしろ勝ることもあります。 しっかりミルクの詰まった特大サイズの身からは濃厚な磯の香りが感じられ、これ一つでお腹いっぱいになりそうなほどの満足感があります。 生き物なのでどうしても個体差はありますが、とりあえずカキを買う時「なるべく平たくて丸いものを選ぶ」事と「浅い物と深いもので味が違う」という事を意識していただければきっといいカキに巡り合えるはずです。

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